今回のコンサートで演奏家のバイオリンの航空機内手荷物持込みが断られるという大変なことが起きた。席を追加購入し何とかなったが、大きな負担となった。演奏家にとって楽器は自分の化身であり、肌身離したくなく、特に弦楽器はデリケートなのです。
チェロも機内持込みするのですが、さすがに大きいので席を余分に取らなくてはなりません。バイオリンの場合は持込み制限サイズギリギリで、これまでは持ち込めていたのですが、今回のAirDoではサイズ超過なので持ち込むには席を取る必要があると言われてしまいました。幸いに空席があったので時間どおり乗れたのですが、満席の場合は搭乗便を変更しなくてはならないところでした。弦楽器奏者にとっては、楽器を荷物で預けることなどあり得ないのです。
そこで色々調べたところ、持込み出来るサイズはANA、JAL等は3辺合計が115cmまでなのですが、AirDoやSkymarkなどの新興航空会社は100cmまでしかダメなようです。そうなると確かに規則上では引っかかってしまうのです。
ヨーロッパでは演奏家が楽器を持っていると、混雑していても道を空けてくれたり、席を譲ってくれるそうです。飛行機では席に置いたチェロに「飲物は何にしましょうか」と軽いジョークを掛けてくれるそうです。芸術に対する尊敬と寛容さは、規則一点張りの日本とは文化の違いを感じます。
ちなみに楽器用に席を取った時の料金は通常料金の半額で、人の分を早割料金で購入できた場合は、逆に楽器の方が高いという変なことになってしまうのです。