名寄市立天文台「きたすばる」という施設があります。この天文台にあるレクチャールームは本来講座等に使うための部屋なのでしょうが、LED照明設備や音響設備などライブができる機材が整っています。そして実際にライブが盛んに開催されています。
天文台なのになぜこんな設備があるか不思議で、4月と6月に実際にライブに行ってみて納得しました。職員の方でドラマーとして活動されている方がおられ、おそらくその方が中心になって企画したのでしょう。そして、職員みんながスタッフとしてそれぞれの特技を生かし、ライブを楽しんでいます。また、バンド仲間の市民のお手伝いもあるようです。
レクチャールームですからホールのような客席ではなく、平場にスタッキングチェアーのため多少演奏者が見づらいところはあるのですが、そこは逆にレクチャールームの特徴を生かしてビデオカメラとプロジェクターで演奏者をスクリーンに映し出します。先日はドラムのライブだったので、なんと演奏者の頭上からの映像があり、普通見ることのできない視点でしたので観客としてはうれしい演出です。そして曲によっては天体の映像があったり、天文台ならではの演出も目を引きます。また終演後はプラネタリウムを開放していたりと、天文台のPRも欠かせません。
このような演出は出演者の理解もなければ実施できませんが、ここのスタッフの熱意が出演者を納得させているのでしょう。そして、その熱意は観客にも伝わり、一層感動が高まります。
ここはあくまで天文台ですので、設備はホールより優れているわけではありません。しかし、ここで行う事業に必要で、スタッフが扱うのに適した範囲で整備され、しっかりとしたコンセプトが貫かれているのです。そして、何よりここのスタッフの事業に取り組む姿勢と熱意は、本当にすばらしく、お手本になります。ここのライブは見逃せません。またぜひ行きたくなりました。
私もがんばらなくては。

もちろん天文台としての設備も整っていて、すばらしい実績もあげています。

参考リンク:名寄市立天文台のホームページ