ミキシングの第一人者による講習会がありました。
終始言われたのは、音楽は演奏家が作るもの。私たちはそれを忠実に記録(再現)するために力を尽くすべきで、余計なことはしてはいけないというものです。確かに機器の発達で、小細工をしてしまうものです。
最近のCD等のレコーディングは、スタジオで演奏家を一人づつ録音し、音を重ねて行く(ミキシング)のがほとんどです。そのバランスがエンジニアや制作ディレクターの技量やセンスが発揮されます。
しかし、ビッグバンド・ジャズやクラシック、そしてライブ録音では、演奏家どうしがバランスを取り合い演奏が繰り広げられます。
そこにエンジニアは余計な小細工をせずに、あくまでそのライブ感を大切にしなければなりません。
この度の講師は、ライブ録音はもちろんスタジオ録音でも録音ブースやヘッドホンだけの音でなく、演奏の現場の音を必ず確かめるそうです。また、ジャズ録音の仕事が多いですが、クラシックのコンサートも良く行くそうです。このようにして、実際の響き、ライブ感を常に体に蓄えているそうです。
最近の機器は、簡単に様々な響きを再現できるようになっています。しかし実際はどうなのか、やはりコンサートや実物で確かめておかないとだめですね。
みなさんも、CDやDVDだけでなく、コンサートや公演に足を運びましょう。