先日2年ぶりに開催した「ふるさとコンサート」、改めてこの企画の大切さを感じました。
このコンサートのコンセプトは、深川出身(縁がある)で市外で活躍されている演奏家の方を「ふるさと」に呼んで、市民のみなさんにもこのような方がいることを紹介するとともに、縁のある演奏家と「ふるさと」との関わりを大事にしたいというものでした。
始まったのは1993年。生涯学習の拠点施設として開設した複合文化施設の「生きがい文化センター」の自主事業として取り上げられました。
きっかけは、このコンサートに出演するイリス弦楽四重奏団の中心メンバーで、日本フィルに所属する後藤悠仁さん(妹背牛出身、深川西高卒)との出会いでした。あるアマチュア団体の指導で来ていた後藤さんと話す機会があり、後藤さんの同級生が市内に多くいるということを聞きました。後藤さんの同級生と話したところ、「「故郷に錦を飾らせたい」と思いつつも、コンサートとは縁がなかったので手法が分からないし資金もないということで、この企画はお互いに「渡りに舟」でした。
最初の内容は、後藤さんと、同じく深川出身で藤原歌劇団にも所属したことがある声楽家鵜沼由美とのデュオコンサートでした。当初は単年事業の予定でしたが、反響が良かったので継続事業となり、翌年からは後藤さんが中心となっている「イリス弦楽四重奏団」でのコンサートとなり、今に至っています。そして「イリス」のメンバーも深川を第二のふるさとと感じてもらえるようにもなって行きました。
なお基本的にクラシックベースではありますが、地域性を考慮し、プログラムはポップスや唱歌などの親しみやすい曲を入れたり、舞台の装飾や照明演出をしたり、これらを演奏家と打ち合わせをしながら、本当に一から作り上げるコンサートでした。
このように順調にスタートは切ったものの、地域性もあるのか「有名人」ではない企画の広がりを継続させるのは大変なことで、何とか演奏家とふるさととのつながりを大事にしたいと踏ん張ったものの2010年をもって一旦休止となりました。
さて、今年小さな会場にはなったのですが3年ぶりのコンサートを開催してみると、徐々に減った観客数を憂い悩んで一旦休止したのですが、「ふるさととの関わりを大事にしたい」という当初の思いを思い起こしてみると、再び力が沸いてくるところです。
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